正解:ウ
各選択肢の解説
ア国籍や性別、障害の有無が異なる人材を幅広く採用し、構成比を高める。
誤り。これはDiversity(多様性)に当たります。 違いをもつ人材が組織にそろっている状態をつくる段階で、 その人たちが力を発揮できるかまでは問いません。
イ職種や勤務地にかかわらず、全社員に一律で同じ内容の研修を実施する。
誤り。これはEquality(平等)の考え方です。 同じものを同じだけ配る点でEquityと混同されますが、 置かれた状況が違えば、同じ支援でも届く人と届かない人が出ます。
ウ育児や介護を担う社員には、受講時間や形式の選択肢を用意する。
正解。Equity(公平性)は、一人ひとりの事情の違いに応じて 支援や機会の与え方を調整し、結果として誰もが同じ土俵に 立てるようにする考え方です。
エ会議で少数意見も必ず取り上げ、誰もが発言しやすい運営に改める。
誤り。これはInclusion(包摂)に当たります。 集まった多様な人材が疎外されず力を発揮できる状態をつくる段階で、 機会の配り方を調整するEquityとは役割が違います。
理解を深めるために
「同じだけ配る」では届かない人がいる
DE & I は、Diversity(多様性)・Equity(公平性)・Inclusion(包摂)の三語からなります。 長く D&I と呼ばれてきたものに、後から E が加わりました。 なぜ加わったのかを押さえると、この用語は一気に分かりやすくなります。
多様な人材を集め(D)、意見を言える場をつくった(I)だけでは、 参加できない人が残るからです。 平日夜の研修は、子どもを迎えに行く社員には受けられません。 全員に同じ機会を配ったつもりでも、出発点が違えば結果は同じになりません。
Equityは、この出発点の違いを見て配り方を変える考え方です。 時間をずらす、録画を用意する、必要な人に補助を出す。 特定の人を優遇するのではなく、同じ土俵に立ってもらうための調整です。
三つの要素の役割分担
| 要素 | 何をする段階か |
|---|---|
| Diversity(多様性) | 違いをもつ人材が組織にそろっている状態をつくる |
| Equity(公平性) | 事情の違いに応じて支援や機会の与え方を調整する |
| Inclusion(包摂) | そろった人材が疎外されず力を発揮できる状態にする |
試験での見分け方
施策の記述から要素を判別させる問われ方が中心です。 「採用する・比率を上げる」ならD、「発言できる・尊重される」ならI、 そして人によって支援の中身を変えているならEです。
引っかかりやすいのは、Equity(公平)とEquality(平等)の区別です。 全員に同じものを一律に配るのはEqualityで、DE & I の E ではありません。 配るものをそろえるのか、届く結果をそろえるのかが分かれ目になります。