問題 54★★☆

経営目標として掲げた到達点に向けて、全社を対象に、長期・中期・短期の期間に 区切って資源の配分と実施の道筋を定めたものはどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. ア経営目標

    誤り。これは企業が目指す到達点そのもので、「3年後に売上高を1.5倍にする」の ように示されます。設問が問うているのは、その到達点に向けてどう進むかを 定めたものです。目標は行き先、計画は道順にあたります。

  2. イPDCA

    誤り。計画・実行・評価・改善を繰り返して活動の質を高める管理の考え方です。 計画という語が含まれるため紛らわしいのですが、PDCAは計画を回していく手順で あり、計画そのものを指す言葉ではありません。

  3. ウ事業計画

    誤り。これは個々の事業について、市場や収支の見通し、必要な資金や体制まで 具体化した計画です。設問の「全社を対象に」という条件と合いません。事業計画は 経営計画を事業の単位に落とし込んだものにあたります。

  4. エ経営計画

    正解。経営目標を達成するために、全社の資源をどこにどれだけ振り向け、 いつまでに何を行うかを定めたものです。期間の長さによって長期・中期・短期に 分けて作られます。

理解を深めるために

行き先を決めてから道順を引く

旅行にたとえると、「来月、北海道に行く」が経営目標、「何日にどの交通手段で移動し、 予算をいくら使うか」が経営計画です。さらに「初日の札幌での過ごし方」まで細かく 決めたものが事業計画にあたります。上から順に、抽象的なものが具体的になっていきます。

三つの言葉のつながり

  • 経営目標 … 経営理念を受けて、いつまでに何を達成するかを示した到達点
  • 経営計画 … 目標に向けて、全社の資源配分と実施の道筋を定めたもの。 期間で長期(5〜10年程度)・中期(3〜5年程度)・短期(1年)に分かれる。 年数の区切り方は企業や教科書によって幅がある
  • 事業計画 … 経営計画を個々の事業に落とし込み、市場・収支・資金・体制まで 具体化したもの。新規事業の立ち上げや資金調達の説明にも用いられる

計画は立てて終わりではなく、実行した結果を計画と比べ、差の原因を分析して次に 生かします。この回し方がPDCAです。

どの層の話かで見分ける

用語 位置づけ
経営目標 目指す到達点そのもの
経営計画 全社を対象に、目標へ至る道筋と資源配分を定めたもの
事業計画 個々の事業単位に落とし込んだ具体的な計画
PDCA 計画を実行し、評価して改善する管理の回し方

試験では「全社か、個々の事業か」「到達点か、道筋か」を読み分けると選べます。

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