問題 62★☆☆

ある企業が「3年後に売上高500億円、営業利益率10%を達成する」と掲げた。 このように、企業が達成すべき水準を数値と期限で示したものはどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. ア経営理念

    誤り。経営理念は企業が何のために存在し、何を大切にするかという根本の考え方です。 「技術で人々の暮らしを豊かにする」のように示され、数値や期限は持ちません。 存在意義を語るか、到達点を測れる形で示すかで切ります。

  2. イ経営ビジョン

    誤り。経営ビジョンは将来こうありたいという姿を言葉で描いたものです。 「業界で最も信頼される会社になる」のように方向は示しますが、達成したかを 数字で判定できるとは限りません。測れる形に落としたものが経営目標です。

  3. ウ経営計画

    誤り。経営計画は目標に向けて、全社の資源をどこにどれだけ配分し、いつまでに 何を行うかを定めたものです。設問の文は到達点だけを示しており、そこへ至る 道筋は含んでいません。行き先か道順かで区別します。

  4. エ経営目標

    正解。経営理念やビジョンを具体化し、売上高や利益率など達成すべき水準を 期限つきの数値で示したものが経営目標です。達成したかどうかを後から判定できます。

理解を深めるために

理念は「なぜ」、目標は「どこまで」

経営理念は会社の存在理由、経営ビジョンは目指す将来像、経営目標はそれを 測れる形に落とした到達点です。山登りにたとえると、「山が好きだから登る」が理念、 「あの頂上に立ちたい」がビジョン、「3日後の正午までに標高3,000mの山頂に着く」が 目標にあたります。

なぜ数値と期限が要るのか

目標が数値と期限を持っていると、次のことができるようになります。

  • 達成できたかどうかを、後から誰が見ても同じように判定できる
  • 計画を立てるときに、どれだけの資源が要るかを逆算できる
  • 実績と比べて差を見つけ、PDCAのCheckにつなげられる

「業界で一番信頼される会社になる」は大切な方向づけですが、それだけでは 進み具合を測れません。そこで理念やビジョンを、売上高・利益率・市場シェアなどの 数値と期限に置き換えたものが経営目標になります。

混同しやすいものとの違い

用語 示すもの 例
経営理念 存在意義・価値観 技術で暮らしを豊かにする
経営ビジョン 将来のありたい姿 業界で最も信頼される会社
経営目標 達成すべき水準(数値と期限) 3年後に売上高500億円
経営計画 目標へ至る資源配分と道筋 3か年の投資と施策の計画

試験では、文の中に数値と期限があるか、到達点だけか道筋まで含むかを見ると選べます。

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