正解:エ
各選択肢の解説
ア自分の経験はこれまで通用してきたので、廃棄は一時的なものと考えて仕込み量を保つ。
誤り。経験だけを拠り所にし、廃棄が続いているという事実を判断に取り込んでいません。 経験は貴重ですが、状況が変わっていれば外れることもあります。 「勘や経験のみ」で判断している典型的な状態です。
イ廃棄を減らすことを優先し、明日からすべての品目の仕込み量を一律に2割減らす。
誤り。行動は素早いものの、2割という数字にも、全品目を同じ扱いにすることにも 根拠がありません。売れ行きの良い品目では欠品を招くおそれがあります。 どの品目がどれだけ余っているかを確かめないまま決めています。
ウ近くの店舗の店長たちに意見を聞き、多くの人が勧める仕込み量に合わせて決める。
誤り。他の人の意見を聞くのは視野を広げますが、集めたのは意見であって、 この店の売れ行きの事実ではありません。人数が多くても、経験に基づく見立てを 集めたことに変わりはなく、客観的なデータの代わりにはなりません。
エ品目ごとの販売数と廃棄数を曜日や天候と合わせて確かめ、経験と照らして量を決める。
正解。行動例「勘や経験のみではなく、客観的な事実やデータに基づいて、物事を 見たり、判断したりしている」に当たります。経験を捨てるのではなく、 記録という事実で確かめたうえで判断しています。
理解を深めるために
経験を捨てるのではなく、事実で確かめる
長年の経験から仕込み量を決めること自体は、悪いことではありません。 問題は、廃棄が続いているのに、その事実を見ないまま同じ判断を続けていることです。
行動例は「勘や経験のみではなく」と書いています。経験を否定しているのではなく、 客観的な事実やデータで確かめてから判断することを求めています。
なぜデータを見るのか
- 品目ごとに見れば、どれが余りどれが足りないかが分かる
- 曜日や天候と合わせれば、売れ行きが変わる条件が見えてくる
- 経験による見立てとデータがずれていれば、そこに見直すべき点がある
たとえば「雨の日は揚げ物が余る」と分かれば、雨の日だけ揚げ物を減らす、という 的を絞った判断ができます。一律に減らすよりも、欠品と廃棄の両方を抑えやすくなります。
判断の拠り所による違い
| 行動 | 判断の拠り所 |
|---|---|
| 販売数と廃棄数を条件と合わせて確かめる | 客観的な事実・データ |
| 経験を信じて仕込み量を保つ | 自分の経験のみ |
| 一律に2割減らす | 根拠のない数字 |
| 周りの店長の多数意見に合わせる | 他人の経験や意見 |
試験では、「意見を集める」「素早く手を打つ」といった前向きに見える選択肢でも、 判断の拠り所が事実やデータになっているかを確かめてください。