問題 15★☆☆

弁当店を営むチェーンのある店舗では、店長が長年の経験から毎日の仕込み量を決めて いるが、売れ残りによる廃棄が多い日が続いている。店長の次の行動として、 最も適切なものはどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. ア自分の経験はこれまで通用してきたので、廃棄は一時的なものと考えて仕込み量を保つ。

    誤り。経験だけを拠り所にし、廃棄が続いているという事実を判断に取り込んでいません。 経験は貴重ですが、状況が変わっていれば外れることもあります。 「勘や経験のみ」で判断している典型的な状態です。

  2. イ廃棄を減らすことを優先し、明日からすべての品目の仕込み量を一律に2割減らす。

    誤り。行動は素早いものの、2割という数字にも、全品目を同じ扱いにすることにも 根拠がありません。売れ行きの良い品目では欠品を招くおそれがあります。 どの品目がどれだけ余っているかを確かめないまま決めています。

  3. ウ近くの店舗の店長たちに意見を聞き、多くの人が勧める仕込み量に合わせて決める。

    誤り。他の人の意見を聞くのは視野を広げますが、集めたのは意見であって、 この店の売れ行きの事実ではありません。人数が多くても、経験に基づく見立てを 集めたことに変わりはなく、客観的なデータの代わりにはなりません。

  4. エ品目ごとの販売数と廃棄数を曜日や天候と合わせて確かめ、経験と照らして量を決める。

    正解。行動例「勘や経験のみではなく、客観的な事実やデータに基づいて、物事を 見たり、判断したりしている」に当たります。経験を捨てるのではなく、 記録という事実で確かめたうえで判断しています。

理解を深めるために

経験を捨てるのではなく、事実で確かめる

長年の経験から仕込み量を決めること自体は、悪いことではありません。 問題は、廃棄が続いているのに、その事実を見ないまま同じ判断を続けていることです。

行動例は「勘や経験のみではなく」と書いています。経験を否定しているのではなく、 客観的な事実やデータで確かめてから判断することを求めています。

なぜデータを見るのか

  • 品目ごとに見れば、どれが余りどれが足りないかが分かる
  • 曜日や天候と合わせれば、売れ行きが変わる条件が見えてくる
  • 経験による見立てとデータがずれていれば、そこに見直すべき点がある

たとえば「雨の日は揚げ物が余る」と分かれば、雨の日だけ揚げ物を減らす、という 的を絞った判断ができます。一律に減らすよりも、欠品と廃棄の両方を抑えやすくなります。

判断の拠り所による違い

行動 判断の拠り所
販売数と廃棄数を条件と合わせて確かめる 客観的な事実・データ
経験を信じて仕込み量を保つ 自分の経験のみ
一律に2割減らす 根拠のない数字
周りの店長の多数意見に合わせる 他人の経験や意見

試験では、「意見を集める」「素早く手を打つ」といった前向きに見える選択肢でも、 判断の拠り所が事実やデータになっているかを確かめてください。

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