正解:ア
各選択肢の解説
ア期間は延ばさずにスプリントを終え、完成した4件を見せたうえで、残る1件は優先順位を見直して次の計画で扱う。
正解。スプリントは期間を固定して区切るサイクルです。期間を守って終えることで、 完成したものを確実に見せて反応を得られます。未完成の1件は、次に何を優先するかを 決め直す材料として扱います。
イ5件そろってから見せるほうが評価しやすいため、確認が終わるまで今回のスプリントを数日延長する。
誤り。予定を達成するために期間のほうを動かしています。一度延ばすと区切りが あいまいになり、周期ごとに見せて学ぶリズムが崩れます。固定するのは期間で、 調整するのは作業の量のほう、というのがスプリントの考え方です。
ウ動作の確認は次のスプリントで行えばよいため、未確認の1件も完成したものとして扱い、あわせて見せる。
誤り。期間は守っていますが、「完成」の基準をゆるめて帳尻を合わせています。 確認していないものを完成扱いで見せると、得られる反応も進み具合の見積りも あてにならなくなります。完成の基準は周期の都合で変えません。
エ作業が残らないよう、次からはスプリントの長さを固定せず、予定した作業が終わった時点で区切ることにする。
誤り。これは作業が終わるまでを1周期とする考え方で、期間を区切る意味がなくなります。 周期が毎回違うと、ふりかえりの間隔も利用者に見せる時期も読めなくなります。 残りが出たら、次の計画で引き受ける量を見直すのが本来の調整です。
理解を深めるために
締切を動かさず、量で調整する
月末に家計簿を締めるとき、使い切れなかった予算があっても「今月を5日延ばす」とは しません。月はそこで締めて、残りは来月の予算の組み方に反映します。 スプリントもこれと同じで、期間は固定し、中身の量で調整するサイクルです。
なぜ期間を固定するのか
- 決まった間隔で完成したものを見せるので、利用者の反応を定期的に得られる
- 毎回同じ長さなので、1周期でどれだけ進められるかの見当がつくようになる
- 期間の終わりにふりかえりを行い、進め方そのものを見直すリズムが保たれる
スクラムでは、完成の基準を満たさない作業はその回の成果として見せず、 残りの作業の一覧に戻して扱いを決め直します。
選択肢の対応を並べると
| 対応 | 何を動かしているか |
|---|---|
| 期間どおり終え、残りは優先順位を見直す | 次の周期で扱う作業の量 |
| 数日延長して5件そろえる | 期間(固定すべきもの) |
| 未確認の作業を完成扱いにする | 完成の基準 |
| 作業が終わるまでを1周期にする | 周期の区切り方そのもの |
「予定を全部終わらせる」ことを優先した選択肢は、期間か品質のどちらかを犠牲にします。 何を固定して何を調整しているかに注目すると見分けられます。