正解:ウ
各選択肢の解説
ア今の記帳業務に支障は出ていないので、仕事の内容が実際に変わってから必要な知識を覚えることにする。
誤り。困ってから動く後追いの姿勢です。需要が移るという変化はすでに起きており、 仕事が変わった時点では、身につけるための時間が残っていません。変化を受け入れて 適応するとは、影響が自分に及ぶ前から備えを始めることです。
イクラウド会計は入力の誤りが増えると考え、顧客には従来どおり伝票を預ける方法を続けるよう勧める。
誤り。新しいやり方の弱点だけを理由に、変化そのものを退けています。入力の誤りは 確認の仕方で減らせる課題であり、変化を拒む根拠にはなりません。既存のやり方を守ること自体が 目的になり、環境の変化に応じた新しい行動様式が身につきません。
ウクラウド会計サービスを自分でも操作して仕組みを理解し、入力内容を確認・助言する仕事に必要な知識を今から身につける。
正解。「環境や仕事・働き方の変化を受け入れ、適応するために自ら主体的に学んでいる」 という行動例に対応します。まだ困っていない段階で、変化の兆しを自分の仕事の話として 受け止め、自ら手を動かして学び始めている点が要点です。
エ事務所がクラウド会計の研修を用意するのを待ち、案内があった時点で受講して新しい業務に移る。
誤り。学ぶきっかけを組織任せにしています。研修を受けること自体は有益ですが、 用意されるまで何もしないのは受け身の姿勢です。行動例が求めているのは「自ら主体的に」 学ぶことであり、与えられた機会を待つ姿勢とは区別されます。
理解を深めるために
学び始める時期が、この問題の論点
傘を買うのは、雨が降ってからでは遅い。空が曇り始めた時点で用意しておくから、 濡れずに済みます。仕事の変化も同じで、自分の担当がなくなってから学び始めると、 学んでいる間の居場所がありません。
この場面のGさんは「まだ支障が出ていない」状態です。だからこそ、 今は動かなくてよい理由をいくらでも作れてしまいます。
この項目が求めている行動
シラバスの行動例は次の2つです。
環境や仕事・働き方の変化を受け入れ,適応するために自ら主体的に学んでいる。
自身や組織がもつ既存の価値観の尊重すべき点を認識しつつ,環境変化に応じた 新たな価値観,行動様式,知識,スキルを身につけている。
この問題が問うているのは前者です。判断のポイントは2つあります。
- きっかけが自分の側にあるか。研修の案内や業務命令を待っていないか
- 変化を受け入れているか。新しいやり方の弱点を並べて退けていないか
選択肢の行動を並べると
| 行動 | 何が足りないか |
|---|---|
| 自分で操作して学び、必要な知識を今から身につける | 不足なし(行動例に合致) |
| 仕事が変わってから覚える | 学び始めが遅く、適応が間に合わない |
| 従来の方法を続けるよう顧客に勧める | 変化を受け入れていない |
| 事務所の研修を待って受講する | 学ぶきっかけが自分の側にない |
誤答は「後回し」「拒否」「待ち」の3つです。この分野の問題は、行動の中身だけでなく 誰が動き出しているか、いつ動き出しているかを見ると判別しやすくなります。