正解:ウ
各選択肢の解説
アアプリの記録から離脱の割合を詳しく調べ、どの画面で操作が止まっているかを数字でつかんで改善案をまとめる。
誤り。記録で分かるのは「どこで止まったか」までで、「その人が何に困ったか」は 分かりません。届いた品物が重すぎた、受取の時間に在宅できなかったなど、 アプリの外で起きた事情は記録に残らず、画面だけを直しても続かないままです。
イ高齢の利用者は操作に不慣れだと考え、文字を大きくした画面に作り替えたうえで、利用を勧める案内をもう一度送る。
誤り。原因を確かめずに、年齢からの思い込みで手を打っています。文字の大きさが 問題だとは限らず、外れていれば手間だけが残ります。顧客の立場に立つとは、 利用者像を推し量ることではなく、その人の事情を確かめに行くことです。
ウ続かなかった会員に頼んで、自宅でいつも使っている端末で注文から受取までを行うところを見せてもらう。
正解。「顧客・ユーザーに寄り添い、顧客・ユーザーの立場に立ってニーズや課題を 発見しようとしている」という行動例に対応します。使う人の場所と道具のまま見せて もらうことで、本人も言葉にしていないつまずきが見つかります。
エ高齢の利用者が多い他社の同様のサービスを調べ、そこで採用されている機能を自社のアプリにも取り入れる。
誤り。他社が選んだ答えを写しているだけで、自社の利用者が何に困っているかを 確かめていません。他社とは商圏も品ぞろえも配達の仕方も違います。 参考にはなっても、自ら課題を発見しようとする行動にはなっていません。
理解を深めるために
数字は「どこで」を教えるが、「なぜ」は教えない
自転車が倒れた跡だけを見ても、なぜ倒れたのかは分かりません。 風なのか、スタンドが緩んでいたのか、誰かがぶつかったのか。 分かるのは、その場に居合わせるか、乗っていた人に見せてもらったときです。
アプリの記録も同じです。「注文画面で止まった人が多い」までは分かりますが、 その人が老眼鏡を探しに行って戻らなかったのか、 注文単位が大きすぎて諦めたのかは、記録には残りません。
この項目が求めている行動
シラバスの行動例は次の1つです。
顧客・ユーザーに寄り添い,顧客・ユーザーの立場に立ってニーズや課題を 発見しようとしている。
押さえるべき点は2つです。
- 立場に立つとは、利用者像を頭の中で描くことではなく、その人の場所に行くこと
- 自ら発見する。他社の答えや社内の推測を借りるのではなく、自分で確かめる
選択肢の行動を並べると
| 行動 | 何が足りないか |
|---|---|
| 普段の端末で注文から受取までを見せてもらう | 不足なし(行動例に合致) |
| 記録から離脱の割合を調べる | 「どこで」は分かるが「なぜ」が分からない |
| 年齢から判断して文字を大きくする | 思い込みで、原因を確かめていない |
| 他社の機能を取り入れる | 自社の利用者を見ていない |
数字の分析が悪いわけではなく、順番の問題です。 何が起きているかをつかんだら、次はその人のところへ行く。 この分野では、利用者本人に近づく行動が正解になります。