問題 25★★☆

創業70年の和菓子店が、これまで来店の少なかった若い世代の客を増やしたいと 考えている。企画担当者の行動として、常識にとらわれない発想の考え方に 最も沿うものはどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. ア主力商品の包装の色と字体を新しくし、店頭での見え方を今風に整える。

    誤り。商品も売り方も今のままで、見た目だけを変える改良です。既存の枠の中に とどまっているため、若い世代が甘い物をどんな場面で選ぶのかという前提には 手が届きません。手直しは早く着手できますが、発想を広げたことにはなりません。

  2. イ同業の和菓子店で若い客に売れている商品を調べ、似た商品を自店でも作る。

    誤り。他店の答えをなぞる進め方です。業界の中で既に正解とされているものを 追うため、既存の概念・価値観の内側から出られません。後追いになる分、 選ばれる理由も弱くなります。

  3. ウ長年通う常連客に好みを聞き、その意見に合わせて定番商品の味を調整する。

    誤り。客の声を聞く姿勢は良いのですが、聞く相手が今の客です。増やしたいのは これまで来ていない若い世代であり、その人たちのニーズは常連客の好みからは 見えません。既存の価値観を強める方向に働きます。

  4. エ和菓子はこう売るものという自店の前提を外し、若い人が甘い物を食べる場面から案を出す。

    正解。行動例「顧客・ユーザーのニーズや課題に対応するためのアイディアを、 既存の概念・価値観にとらわれずに考えている」に当たります。自店や業界の 当たり前をいったん脇に置き、相手の生活の場面から案を広げています。

理解を深めるために

案を出す前に、案を縛っているものを外す

常識にとらわれない発想とは、奇抜な案を出すことではありません。 案を考える前に、自分たちが無意識に置いている前提を外すことです。

和菓子店には「詰め合わせで売る」「贈り物として買われる」「季節ごとに定番がある」 といった前提が積み重なっています。どれも長年うまくいってきた理由がありますが、 それを条件にしたまま案を出すと、出てくる案は今の延長にしかなりません。

前提を外すと、何が変わるのか

  • 商品の形から考える … 「和菓子として何を作るか」の中で案が止まる
  • 相手の場面から考える … 仕事の合間、友人へのちょっとした手土産、といった 場面が先に立ち、売る単位も入れ物も置き場所も選び直せる

前提を外す相手は、他社ではなく自分たちの当たり前です。

4つの行動の位置づけ

行動 前提の扱い
自店の前提を外し、相手の場面から案を出す 外している
包装の色と字体を新しくする 商品と売り方の前提はそのまま
他店の売れ筋に似た商品を作る 業界の中の前例に乗っている
常連客の好みで定番の味を調整する 今の客の価値観を強めている

試験では、「誰の当たり前を外したか」を見ると、似た選択肢を切り分けられます。

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