問題 13★☆☆

暗号化されていない公衆無線LANを使って業務メールを送受信したときに、 盗聴によって生じる被害の説明として、最も適切なものはどれか。

正解:イ

各選択肢の解説

  1. ア送信したメールの本文が途中で書き換えられ、受信者には異なる内容が届く。

    誤り。これは改ざんの説明です。どちらも通信経路の途中で起きますが、 改ざんはデータの内容そのものを変えてしまいます。 読まれるだけか、書き換えられるかで区別します。

  2. イ送受信の動作には変化が現れないまま、メールの内容が第三者に読み取られる。

    正解。盗聴は通信を流れるデータを写し取るだけなので、 メールは正しく届き、画面にも何の変化も出ません。 被害に気づけないまま続くのが、この脅威のこわさです。

  3. ウ大量の通信が集中し、無線LANに接続できない状態がしばらく続く。

    誤り。これはサービスの妨害にあたる状態です。通信が使えなくなるので 利用者はすぐ異常に気づきます。情報を取られるのではなく、 使えなくされる点が盗聴と逆向きの被害です。

  4. エ第三者が利用者のIDを使って、別のサービスに本人として接続する。

    誤り。これはなりすましの説明です。盗聴でIDとパスワードを読み取られた後に 起きることはありますが、盗聴そのものは読み取るところまでです。 読み取る行為と、読み取った情報を使う行為は別の段階です。

理解を深めるために

はがきを横から読まれている状態

盗聴は、通信経路を流れているデータを第三者が途中で読み取る脅威です。 暗号化されていない通信は、封をしていないはがきのようなもので、 配達の途中で誰かが横から目を通しても、宛先にはそのまま届きます。

読み取られただけなので、送った側にも受け取った側にも変化が起きません。 エラーも出ず、メールもいつもどおり届きます。被害の発生と発覚が結びつかない ことが、盗聴をほかの脅威と分ける最大の特徴です。

公衆無線LANで起きやすい理由

  • 無線の電波は届く範囲にいる誰でも受信できる。物理的に線をつなぐ必要がない
  • 暗号化されていないアクセスポイントでは、受信した電波をそのまま内容として読める
  • 正規の店舗を装った偽のアクセスポイントを置かれると、接続先ごと乗っ取られる

対策は通信そのものを暗号化することです。Webサイトの閲覧ならHTTPS、 社内システムへの接続ならVPNを使えば、途中で読み取られても意味のある内容には なりません。無線LAN側もWPA3などの暗号化方式を有効にします。

通信経路で起きる脅威の比較

脅威 通信に起きること
盗聴 内容を読み取られる。データ自体は変化しない
改ざん 内容が書き換えられ、届く情報が変わる
サービスの妨害 通信が集中し、そもそもつながらなくなる
なりすまし 他人になりかわって接続される

試験では「暗号化されていない」「無線LAN」という条件が盗聴の目印です。 気づかないうちに情報だけが外へ出ている、という被害の形を覚えておきます。

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