問題 14★★☆

D社の社員が、社内で撮影した休憩時間の写真を個人のSNSに投稿したところ、 背景のホワイトボードに書かれた未発表の新製品名と発売予定日が読み取れる 状態だった。この事例の説明として、最も適切なものはどれか。

正解:ア

各選択肢の解説

  1. ア本人に持ち出す意図がなくても、投稿を通じて社外に情報が漏えいしている。

    正解。SNSの投稿は不特定多数が閲覧でき、保存や転載も止められません。 写真の背景や画面の写り込みは本人が意識しにくく、 悪意のないまま機密が外に出る典型的な経路になっています。

  2. イ通信経路を流れるデータを第三者が読み取ったことで、情報が外部に出ている。

    誤り。これは盗聴が起きた場合の説明です。この事例では通信の途中で 取られたのではなく、本人が自ら公開の場に載せています。 情報が外に出た経路が、通信路なのか投稿なのかで区別します。

  3. ウ権限をもたない者がシステムに入り込み、社内の情報を閲覧している。

    誤り。これは不正アクセスが起きた場合の説明です。この事例では社内システムに 侵入された事実がなく、防御を破られてもいません。 守りの内側を突破されたかどうかが違います。

  4. エ正規の権限をもつ社員が、権限を悪用して意図的に情報を持ち出している。

    誤り。これは内部不正の説明です。社員が関わる点は同じですが、 内部不正は情報を持ち出す意図があって行われます。 この事例は悪意のない投稿の結果であり、動機の有無が分かれ目です。

理解を深めるために

公開範囲を限っても、写り込みは消せない

SNSは、投稿した瞬間に情報が社外へ出ます。情報漏えいというと持ち出しや 不正アクセスを思い浮かべがちですが、実際に多いのは、悪意のない投稿から 意図せず外へ出ていく形です。

写真の背景に写ったホワイトボード、パソコンの画面、机の上の書類。 撮った本人は被写体しか見ていません。しかし閲覧する側は画面を拡大でき、 保存も転載もできます。いったん投稿されたものは取り消せないと考えるのが安全です。

投稿から漏れるもの

  • 背景の写り込み(開発中の製品名、社内資料、来客の名前)
  • 撮影場所や時刻の情報。出張先や勤務実態が外部に分かる
  • 「今日から大型案件が始まる」といった業務の状況。断片でも積み上げれば読める

攻撃者はこうした投稿を集めて、社内の人間関係や進行中の案件を把握し、 なりすましメールの文面に使います。1件の投稿が、後の攻撃の材料になります。

情報が外に出る経路の違い

脅威 情報が外に出る経路
SNSの悪用による情報漏えい 利用者自身の投稿。悪意がなくても起きる
盗聴 通信経路。流れるデータを途中で読み取られる
不正アクセス システムへの侵入。権限のない者が閲覧する
内部不正 内部者の意図的な持ち出し。権限の悪用

試験では、社員が自ら公開した結果として情報が広まった事例が出たら、 SNSの利用に伴う情報漏えいと判断します。対策は投稿前の確認の習慣づけと、 業務で知った情報を書かないという社内ルールの周知です。

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