正解:ア
各選択肢の解説
ア本人に持ち出す意図がなくても、投稿を通じて社外に情報が漏えいしている。
正解。SNSの投稿は不特定多数が閲覧でき、保存や転載も止められません。 写真の背景や画面の写り込みは本人が意識しにくく、 悪意のないまま機密が外に出る典型的な経路になっています。
イ通信経路を流れるデータを第三者が読み取ったことで、情報が外部に出ている。
誤り。これは盗聴が起きた場合の説明です。この事例では通信の途中で 取られたのではなく、本人が自ら公開の場に載せています。 情報が外に出た経路が、通信路なのか投稿なのかで区別します。
ウ権限をもたない者がシステムに入り込み、社内の情報を閲覧している。
誤り。これは不正アクセスが起きた場合の説明です。この事例では社内システムに 侵入された事実がなく、防御を破られてもいません。 守りの内側を突破されたかどうかが違います。
エ正規の権限をもつ社員が、権限を悪用して意図的に情報を持ち出している。
誤り。これは内部不正の説明です。社員が関わる点は同じですが、 内部不正は情報を持ち出す意図があって行われます。 この事例は悪意のない投稿の結果であり、動機の有無が分かれ目です。
理解を深めるために
公開範囲を限っても、写り込みは消せない
SNSは、投稿した瞬間に情報が社外へ出ます。情報漏えいというと持ち出しや 不正アクセスを思い浮かべがちですが、実際に多いのは、悪意のない投稿から 意図せず外へ出ていく形です。
写真の背景に写ったホワイトボード、パソコンの画面、机の上の書類。 撮った本人は被写体しか見ていません。しかし閲覧する側は画面を拡大でき、 保存も転載もできます。いったん投稿されたものは取り消せないと考えるのが安全です。
投稿から漏れるもの
- 背景の写り込み(開発中の製品名、社内資料、来客の名前)
- 撮影場所や時刻の情報。出張先や勤務実態が外部に分かる
- 「今日から大型案件が始まる」といった業務の状況。断片でも積み上げれば読める
攻撃者はこうした投稿を集めて、社内の人間関係や進行中の案件を把握し、 なりすましメールの文面に使います。1件の投稿が、後の攻撃の材料になります。
情報が外に出る経路の違い
| 脅威 | 情報が外に出る経路 |
|---|---|
| SNSの悪用による情報漏えい | 利用者自身の投稿。悪意がなくても起きる |
| 盗聴 | 通信経路。流れるデータを途中で読み取られる |
| 不正アクセス | システムへの侵入。権限のない者が閲覧する |
| 内部不正 | 内部者の意図的な持ち出し。権限の悪用 |
試験では、社員が自ら公開した結果として情報が広まった事例が出たら、 SNSの利用に伴う情報漏えいと判断します。対策は投稿前の確認の習慣づけと、 業務で知った情報を書かないという社内ルールの周知です。