正解:ウ
各選択肢の解説
ア個々の投稿の真偽を判定して遮断するので、有効にすれば偽情報は届かなくなる。
誤り。フィルタリングに対する典型的な誤解です。フィルタリングは、URLやサイトのカテゴリを あらかじめ用意した一覧と照合して遮断する仕組みで、投稿1件ごとの内容が事実かどうかは判定しません。 同じSNSの中に正しい投稿と偽情報が混ざっていても、見分けられません。
イSNSのカテゴリを全面的に遮断すれば、社員が偽情報に触れることはなくなる。
誤り。遮断できるのは社内のネットワークを通る閲覧だけで、私物のスマートフォンや自宅からの閲覧には 効きません。さらに、事業者や公的機関の公式アカウントの発表まで見られなくなり、 真偽を確かめる手段のほうを失います。
ウURLやカテゴリ単位の遮断で投稿の真偽は判定しないため、確かめ方の教育と組み合わせる。
正解。フィルタリングが選り分けるのは「どのサイトか」で、「その内容が本当か」ではありません。 偽情報への備えの中心は、一次情報に当たって確かめる力(ファクトチェック)を身につけてもらうことです。
エフィルタリングは情報が偏るフィルターバブルを生むので、導入自体を見送るべきである。
誤り。名前が似た別の概念との混同です。フィルターバブルは、SNSなどの推薦アルゴリズムが 閲覧履歴から表示を選び、見たい情報に囲まれる状態を指します。管理者が定めた基準で遮断する フィルタリングとは、情報を絞る主体も目的も違います。
理解を深めるために
フィルタリングは「どの店か」で止める仕組みで、「品物の中身」は見ない
ビルの入口で「この業種の店には入らないでください」と案内することはできても、 店の中に並ぶ一つ一つの品物が本物か偽物かまでは、入口では分かりません。 Webのフィルタリングも同じで、URLやサイトのカテゴリを基準に表示する前に遮断する仕組みです。 SNSの投稿1件ごとの真偽は、判定の対象に入っていません。
なぜ偽情報対策の主役にならないのか
フィルタリングは、管理者があらかじめ用意した一覧(URL、カテゴリ)と、アクセス先を照合して遮断します。 有害なサイトや業務に関係のないサイトを止めるには向いていますが、偽情報には次の理由で合いません。
- 偽情報は、正しい投稿と同じSNSの中に混ざって流れる。サイト単位では見分けられない
- SNSごと止めると、公式アカウントの発表など、真偽を確かめる手段まで失う
- 社内のネットワークの外(私物の端末、自宅)での閲覧には効かない
そのため、偽情報への備えは「見せない」より「確かめる」が中心になります。発信元をたどり、 事業者や公的機関の一次情報に当たる習慣(ファクトチェック)を研修で身につけてもらい、 フィルタリングは有害サイトの遮断など本来の用途で使う、という組合せが現実的な回答です。
混同しやすいものとの違い
| 用語 | 何をするか | 誰が絞るか |
|---|---|---|
| フィルタリング | URL・カテゴリを一覧と照合して表示前に遮断する | 管理者・利用者が定めた基準 |
| フィルターバブル | 閲覧履歴から表示が選ばれ、見たい情報に囲まれる状態 | サービスの推薦アルゴリズム |
| ファクトチェック | 発信元をたどり一次情報で真偽を確かめる行為 | 情報を受け取る本人 |
試験では、フィルタリングを「内容の真偽を見分ける仕組み」と思わせる誤答や、 名前の似たフィルターバブルとの取り違えが置かれます。判定の単位がサイトか内容かで見分けます。