問題 16★★☆

M社は従業員調査で「仕事から活力を得ている」「仕事に誇りとやりがいを 感じる」「仕事に熱心に取り組んでいる」への当てはまり具合を尋ね、 仕事に向かう心理状態をつかもうとしている。この状態を表す用語はどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. アウェルビーイング(well-being)

    誤り。身体・精神・社会的に良好で満たされた状態を広く指す言葉です。 仕事の充実もその一部ですが、健康や家庭生活、人間関係まで含む 生活全般の概念である点が、仕事に限った心理状態とは範囲が違います。

  2. イDE & I(Diversity,Equity & Inclusion)

    誤り。多様な人材を受け入れ、一人ひとりの状況に応じて公正に機会を 与え、力を発揮できるようにする取組です。組織が何をするかを表す言葉で、 本人が仕事にどう向き合えているかを測る概念ではありません。

  3. ウリテンション

    誤り。処遇や職場環境を整えて在籍する人材の離職を防ぎ、定着を図る取組 です。仕事への意欲が高ければ定着しやすいという関係はありますが、 こちらは施策と結果の話で、心理状態そのものを表してはいません。

  4. エワークエンゲージメント

    正解。仕事に対して活力・熱意・没頭がそろっている、前向きで充実した 心理状態を指します。M社が尋ねている三つの質問は、この活力・熱意・没頭 にそれぞれ対応しており、意欲の状態を数値でつかむための設問です。

理解を深めるために

活力・熱意・没頭の三点セット

ワークエンゲージメントは、仕事に向かう気持ちが充実している状態を表します。 中身は次の三つとして説明されるのが一般的です。

  • 活力 … 仕事中に力がみなぎり、粘り強く取り組める
  • 熱意 … 仕事に誇りとやりがいを感じている
  • 没頭 … 仕事に集中し、時間が経つのを忘れて取り組める

対極にあるのが、意欲が枯れてしまうバーンアウト(燃え尽き)です。 また、長時間熱心に働くという見た目が似ていても、 「働いていないと不安だから働く」ワーカホリックは動機が強迫的で、 前向きな没頭とは区別されます。

測っているものが違う

用語 何を表すか
ワークエンゲージメント 仕事への活力・熱意・没頭が満ちた心理状態
ウェルビーイング 心身と社会的な面を含む、良好で満たされた状態全般
DE & I 多様性を受け入れ、公正な機会を用意する組織の取組
リテンション 在籍する人材の離職を防ぎ、定着を図る取組

なぜ企業が測るのか

意欲は目に見えないため、放っておくと低下に気づけません。 そこで質問紙による調査で状態を数値化し、部署ごとの傾向や前年との変化を見て、 業務量の配分や上司の関わり方を見直す材料にします。

試験では「仕事への活力・熱意・没頭」という表現が出てきたら ワークエンゲージメント、「心身ともに満たされた状態」ならウェルビーイング、 と対象の広さで読み分けてください。

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