正解:ウ
各選択肢の解説
ア1,200万円
誤り。固定費と同じ額の売上があれば収支が合う、と考えた値です。 実際には1個売るごとに変動費3,000円もかかるため、売上高1,200万円では 固定費をまったく回収しきれず、赤字のままです。
イ2,000万円
誤り。固定費を変動費率0.6で割った値です。固定費の回収に使えるのは 売上高のうち変動費を除いた残り(限界利益率0.4)なので、割る数を取り違えています。
ウ3,000万円
正解。1個売ると5,000−3,000=2,000円が残り、売上高に対する割合は0.4です。 固定費1,200万円÷0.4=3,000万円で、6,000個分の売上高にあたります。
エ4,000万円
誤り。販売計画の8,000個に売価を掛けた、計画どおりの売上高です。 損益分岐点は費用の構造だけで決まり、何個売る計画かには左右されません。 計画の数値は判断に使わない情報です。
理解を深めるために
損益分岐点売上高は「固定費を回収しきる売上高」
売上高から変動費を引いた残り(限界利益)は、まず固定費の回収に充てられます。 固定費をちょうど回収しきり、利益がゼロになる売上高が損益分岐点売上高です。
計算の手順
- 変動費率を求める:3,000円÷5,000円=0.6
- 売上高のうち固定費の回収に回る割合(限界利益率)を求める:1−0.6=0.4
- 固定費をその割合で割る:1,200万円÷0.4=3,000万円
式にまとめると、損益分岐点売上高=固定費÷(1−変動費率)です。
販売量から考えても同じ答えになります。1個売るごとに2,000円が残るので、 1,200万円÷2,000円=6,000個で固定費を回収しきります。6,000個×5,000円=3,000万円です。
検算:売上高3,000万円 − 変動費(6,000個×3,000円=1,800万円)− 固定費1,200万円=0円。
誤答の値はどこから来るか
| 選択肢 | 計算 | 何を取り違えたか |
|---|---|---|
| 1,200万円 | 固定費そのまま | 変動費を忘れている |
| 2,000万円 | 1,200万円÷0.6 | 変動費率と限界利益率の取り違え |
| 3,000万円 | 1,200万円÷(1−0.6) | 正しい |
| 4,000万円 | 8,000個×5,000円 | 計画の売上高と分岐点の混同 |
販売計画の8,000個は、分岐点を求めるのには使いません。 計画の売上高4,000万円と分岐点3,000万円の差が、売上がどれだけ落ちても赤字にならないかの余裕を表します。