問題 18★☆☆

サーバへの侵入に成功した攻撃者が、利用された脆弱性が修正された後も同じサーバへ 入り込めるようにするために仕掛けるものはどれか。最も適切なものはどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. アキーロガー。キーボードの入力内容を記録し、打ち込まれた文字を外部へ送り出す。

    誤り。キーロガーが奪うのは利用者が入力した文字、主にIDとパスワードです。 盗んだ資格情報で入り直すことはできますが、パスワードを変更されれば使えなくなります。 認証そのものを迂回する仕掛けではありません。

  2. イスパイウェア。利用者に気づかれないまま端末内の情報や利用状況を集めて送信する。

    誤り。スパイウェアの目的は情報の収集であって、侵入経路の確保ではありません。 情報を送り出すための外向きの通信は行いますが、攻撃者が入ってくるための 入口を用意するわけではない点が違います。

  3. ウランサムウェア。保存されたファイルを暗号化して使えなくし、復旧と引き換えに金銭を要求する。

    誤り。ランサムウェアは被害を相手に気づかせ、その場で金銭を得ることが目的です。 再侵入のために身を潜めるバックドアとは、気づかれたいか隠れ続けたいかという点で 正反対の性質を持ちます。

  4. エバックドア。正規の認証手続きを経ずに侵入できる、隠された入口を残しておく。

    正解。裏口が残っていれば、入口に使った脆弱性をふさがれても、 パスワードを変更されても侵入できます。侵入後に最初に仕掛けられることが多く、 駆除の際は裏口が残っていないかまで確認する必要があります。

理解を深めるために

玄関を直しても、裏口は開いている

侵入に使われた脆弱性を修正することは、こじ開けられた玄関の鍵を交換するようなものです。 ところが侵入中にバックドア(裏口)を作られていると、玄関をいくら頑丈にしても、 攻撃者は裏から何度でも入ってきます。

バックドアは、正規の認証手続きを通らずに操作できる経路のことです。 攻撃者が仕掛ける場合のほか、開発時の動作確認用に用意した入口を消し忘れて そのまま残ってしまう場合もあります。

侵入の「入口」と「戦利品」を分けて考える

マルウェアの用語は、攻撃者から見た役割で並べると整理できます。

用語 攻撃者にとっての役割
バックドア いつでも戻ってこられる裏口を確保する
キーロガー 入力されたIDとパスワードを手に入れる
スパイウェア 端末内の情報や利用状況を集めて持ち出す
ランサムウェア 暗号化して金銭を要求し、その場で稼ぐ

キーロガーで盗んだパスワードは変更されれば無効になりますが、 バックドアは認証の仕組みそのものを迂回するため、そのままでは止められません。

対処は「ふさぐ」だけでは足りない

侵入を受けた後の復旧では、脆弱性の修正に加えて、 残された裏口や不審なアカウント、変更された設定を洗い出す必要があります。 確実を期すなら、汚染前のバックアップから作り直すのが基本です。

試験では、修正後も侵入できる、認証を経ずに操作できるといった記述が バックドアの目印になります。

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